石灰岩のヤマ(鉱山)!藤原岳②

化石採集

前回記事で紹介した藤原岳登山に見つけた鉱物と化石を紹介します。

藤原岳の地質

先の記事でも紹介したように、藤原岳は堆積岩類、主に石灰岩から成る山です。石灰岩の主成分は炭酸カルシウムで、中学の理科で炭酸カルシウムを塩酸に入れると発泡(二酸化炭素が出る)をして溶ける実験を覚えている方も多いと思います。

石灰岩には化学作用で出来る物と生物作用で出来る物とがあり、藤原岳の石灰岩は(いや世界の大半の石灰岩は)生物作用で形成されました。石灰岩は珊瑚の破片など海洋生物の死骸が堆積して作られており、石灰岩=太古の生物の死骸=化石と言っても差し支えないのではないでしょうか?

藤原岳から霊仙山、伊吹山、金生山と周辺に豊富に石灰岩が存在する事から、東海地区の山々を形作る古代の日本が、いかに豊かな海であったかと考えさせられます。恐らくグレートバリアリーフなどのような豊かな珊瑚礁が広がっていたと思われます。

金生山の石灰岩は古生代のペルム期後期(およそ2億7000万年前)の地層と言われており、藤原岳も同様の年代と考えられます。

ペルム期の前の地質年代は石炭期と言われていますが、これはイギリスの地層に石炭が多い年代だからです。つまり石炭期のイギリスは森林地帯だったという事です。もし、年代の名前を決める時に日本が地学研究が進んだ国であれば、ペルム期は石灰期と呼ばれていたのでしょうか?ちなみに、古い本ではペルム期を二畳期と書いている本もあります。

藤原岳の化石達

藤原岳は石灰岩帯です。そのため化石が豊富に含まれています。登山道で観察出来た化石を紹介します。

ウミユリ

棘皮動物の仲間で、現在も深海に生息している。金生山化石館では現在も生きているウミユリのホルマリン漬け標本があったと思います。ペルム期はウミユリは浅瀬の海に生息していました。見た目は磯巾着のような外観で、花のユリとは程遠い・・・。写真のウミユリは今から20年程前に金生山の石灰鉱山で採集をしたものです。昔は取り放題と言っても良いほど簡単に採集ができましたが、現在、鉱山は立ち入り禁止になりこのような標本は入手が難しくなった。

金生山のウミユリ標本

フズリナ

有孔虫の一種で、古生代を代表する生物。石炭期からペルム期にかけて体系的に進化をし古生代末期に絶滅をしており、各年代の基準にもなる化石、示準化石である。ペルム期末期に生物が大量絶滅しており、フズリナも生き残る事は出来なかった。大量絶滅を伴う古生代から中生代への生物の入れ換えの原因は特定されていないが、現在では大規模な火山噴火による環境の激変が原因と言われている。写真はフズリナの断面で、指紋のような同心円の波紋が特徴的。

石灰岩に含まれるフズリナ化石

ここまで書いて、ほとんど金生山の紹介になってしまった。また時間を見つけて金生山の化石をまとめて記事にさせて頂きます。

藤原岳の鉱物

藤原岳は堆積岩ですが、鉱物も採れます。と言っても地味でした。やはりここは石灰岩の山、そうです炭酸カルシウムの結晶、方解石がありました。

方解石

石灰岩の形成する炭酸カルシウムが結晶化したもの。結晶の形状は様々な物が報告されているが、やはり方解石と言えば劈開性が有ることで有名である。写真は藤原岳の山頂に落ちていた方解石である。透明度はほとんどなく白っぽい塊である。割ってみると劈開性を確認出来た。

藤原岳の方解石の塊
方解石の劈開

もっとキラキラとした鉱物が有ればと思うが、これも立派な鉱物!小学生の頃は、駐車場の敷石に含まれていた真っ白な方解石を集めてたな。

また機会を見つけて金生山のコレクションを紹介出来ればと思います。

参考文献

1、地球の科学、 関利一郎 他、秀潤社

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