登山関係の記事は初めてですが、鈴鹿山脈の藤原岳に行って来ました。もちろん鉱物や化石も探します!
日本を支える鉱産資源、石灰岩
藤原岳は三重県北部のいなべ市にあります。名古屋市内から見ても、山体の南側が大きく堀込まれており目立ちます。
堀込まれている部分は太平洋セメントの石灰鉱山で、石灰岩を露天掘りしている為、山容が大きく変わってしまっています。石灰岩は日本が唯一自給可能な鉱産資源で、コンクリートの主要材料です。麓に鉱山施設がありますが、恐らく鉱山施設内で石灰岩が細かく粉砕され、焼入れをする事でセメントクリンカーを作っていると思います。鉱山施設のパイプと煙突が印象的です。
藤原岳の近辺では金生山や伊吹山も石灰岩鉱山として有名ですが、新幹線から見える堀込まれて禿げ坊主になった山容は、若干の寂しさも感じます。
金生山は江戸時代から有名な大理石の産地ですが、明治になり外国の先進科学の導入の際に招聘されたドイツ人化石研究者のギュンベルが研究対象とした山です。※後程、金生山の化石も紹介しようと思います。
お手軽アルプス気分、藤原岳
藤原岳の登山口は複数有りますが、最もオーソドックスな大貝戸登山口から登りました。名古屋を出発して7時過ぎには登山口に着きましたが、残念ながら登山口の駐車場は満車です。そこで、近くの観光駐車場に駐車します。こちらは有料(300円)ですが、広い駐車場にきれいなお手洗いも有ります。駐車場から藤原岳を見上げます。これを登るのね・・
7時半に登山開始、登山口は登山準備をする人が、同世代から若い方々までたくさん居ます。麓の神社で登山の安全を祈りつつ、山ビルからのお守りを靴に噴射します。その名もヒル下がりのジョニー・・・チャンスがあれば山ビルに直接かけてみたいと思いますが、この晴天であれば大丈夫?
一時間かけて5合目、麓から5合目まで石灰岩がゴロゴロしてます。フズリナや海ユリの化石が含まれていました。※写真を撮り忘れました、申し訳ないです。
さらに一時間をかけて9合目へ、桑名から四日市の市街が一望出来ます。手前の山は藤原岳ですが、その斜面に見える道は鉱山の道です。
9合目からいよいよ藤原岳山荘へ、しかし登れど登れど着かない。登山口から9合目までは一定感覚であったが、9から10合目間の感覚が長いような?しかし、9合目からは人工林の杉が消えて広葉樹と高山植物帯に変わりました。中々着きませんが景色が開け前向きになれます。藤原山荘に着くと所々に石灰岩が剥き出しになったカルスト地形にとなります。
藤原山荘には真新しい水洗トイレもあります。こういうお手洗いはバイオトイレやボットンが定番ですが、きちんとした水洗トイレはありがたい。
藤原山荘を出発して15分くらいで藤原岳山頂へ、初夏の日光が眩しいですが湿度が低いから意外と涼しい。またここまでヒルにも会わなくて良かった。藤原岳からGWに登った竜ヶ岳も見えます。※竜ヶ岳の鉱物はまた別の記事で
麓から3時間程度も掛かりましたが、中々楽しい登山となりました。頂上付近も見晴らしが良く、まるでアルプスの山々のような広がりが楽しめました。
次の記事では登山道で観察出来た鉱物と化石を紹介しようと思います。
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