珪酸塩鉱物の続きです。先の記事では電気石や柘榴石でしたが、今回は様々な珪酸塩鉱物を紹介します。
紅柱石
英名:andaluste
組成:Al₂O(SiO₄)
アルミナ質の岩石中に接触鉱物として産出する。マンガンを含むとマンガン紅柱石となる。珪線石や藍晶石を伴う事が多い。
珪灰鉄鉱
英名:lievrite
組成:CaFe₂O(Si₂O₇)(OH)
接触変成帯に産出する。柱状結晶が一般的であり、柱面に垂直に条線がある。本標本の産地である洞戸鉱山ではR面付き結晶が見られる。写真右上の水晶の間に単結晶が形成されていることが分かる。
透輝石
英名:diopside
組成:CaMg(Si₂O₆)
接触変成帯に産出する。マグネシウムMgが増えると透輝石、鉄Feが増えると灰鉄輝石となる。本標本を採集した洞戸鉱山は綺麗な柱状結晶を産出したことで有名である。写真3は母岩付きの透輝石(結晶2センチ)、写真4は分離結晶。
写真3 岐阜県関市洞戸洞戸鉱山木助抗
写真4 岐阜県関市洞戸洞戸鉱山木助抗(写真準備中)
灰鉄輝石
英名:hedenbergite
組成:CaFe(Si₂O₆)
透輝石と異なり、結晶化することはまれで多くは放射繊維状になる。写真の標本は春日鉱山美束鉱区前の河原で採集をした。成分にマグネシウムMgも含まれる。
珪灰石
英名:wollastonite
組成:Ca(SiO₃)
一般的な接触変成鉱物である。繊維状で産出することが多く、色は無色、白色、灰色が一般的であるが、時に赤色なども産出する。
カリ長石
カリ長石は正長石、微斜長石、針長石などを含む総称で、カリウムを主に含む。主に花崗岩ペグマタイト中に産出する。
写真7~9 岐阜県中津川市苗木夜明けの森
白雲母
英名:phlogopite
組成:KMg₃(AlSi₃O₁₀)(OH)₂
花崗岩ペグマタイト中に産出することが多い。色は無色透明から黄色、褐色が多い。真珠光沢を持つ。
クロム雲母
白雲母にクロムが含まれるとクロム雲母になる。緑色になる。
コメント