棚山高原のオパール③

自由研究

さて、前回・前々回記事で新城市棚山のオパールを紹介してきましたが、ここからはオパールについてさらに詳しく説明をして行きましょう。

前回の記事はこちら→棚山高原のオパール②
前々回の記事はこちら→棚山高原のオパール①

オパールの遊色はどこから来ているか?

前回記事の最後に、オパールはSiO2とH2Oから構成されていると書いたと思います。SiO2と言えば水晶や石英の成分で無色・白・煙・黒・紫などがありますが、オパールのような鮮やかな虹色(遊色)は見られません。一方、H2Oは水で絵の具でも溶かさない限り色とりどりにはなりません。

では何故オパールにはキラキラとした虹色があるのでしょうか?
例えば赤い色がある物がなぜ赤く見えるかというと、以下のような理由が挙げられます。
① 赤以外の色を吸収している=青、緑などを吸収
② 赤色を反射している=青、緑は透過または吸収
つまり、色とは光の吸収または反射で発生しているという事です。その中でもオパールの虹色は光の反射で発生をしています。

ではなぜオパールは光の反射をするのでしょうか?例えばアルミホイルなどは金属の光沢で光を反射しますが、SiO2(石英、ガラス)とH2O(水)からなるオパールがなぜ光を反射するのでしょうか?

例えば、窓ガラスは光を反射しますが、虹色になることはありません。※厳密には光の入射角度によって光が青・緑・赤と分光される事はある。
その謎を解くためにオパールを強力な顕微鏡で拡大をしてみましょう。一見、塊に見えるオパールの表面は小さな粒々からなっており、実際、棚山さんのオパールも写真1のように非常に小さな粒からなっていて、その粒々によって光を反射しています。
しかし、意外と粒々の形状が刺々しい…。まるで砂漠のバラのような形状である。

写真1 棚山産オパールの表面観察像

構造で光が反射?と思うかもしれませんが、身の回りでも見られる現象で、シャボン玉の虹色はシャボン液(洗剤液)の膜の表面と裏面の光が干渉をする事で光が反射しているのです。この場合、空気|シャボン液|空気という構造が光を反射する構造となっている。

オパールの構造の簡単な計算

では、具体的にオパールを形成する材料、SiO2とH2Oでどのような光反射が発生するか、簡単に計算をしてみました。計算条件として、SiO2の屈折率を1.46、H2Oの屈折率を1.33としてみました。また、SiO2とH2Oの厚さは100nmとしましょう。
※nm(ナノメートル)とは長さの単位で、mm(ミリメートル)の100万分の1

構造1 SiO2とH2Oが5個づつ並んでいる場合
波長550nm付近(光の色としては緑色)付近に25%程度の反射が発生


構造2 SiO2とH2Oが12個づつ並んでいる場合
反射率が70%を超えた。すなわち、構造の数が多いほど反射率が高くなる。

以上より、繰り返し構造が多いほど反射率が高くなることが分かった。

実際のオパールでは虹色(遊光)が明確であったり、色が赤みを帯びるほど高価になる。虹色が明確なオパールは反射率が高い=構造はっきり並んでいる。と言える。

自然界で規則性の有るものを見つけるのは難しいが、オパールは自然の規則性が作り出した宝石であろう。

オパールの反射率計算に用いた計算方法などは、また別の記事で紹介が出来ればと思う。

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